当院では、内科と小児科をともに標榜しており、妊娠期から出産後、そして育児期へと続くご家族の健康を、地続きの安心感をもってサポートすることを目指しています。
近年そのリスクが改めて注目されている『RSウイルス』から、お腹の赤ちゃんを守る新しい選択肢『RSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)』についてお伝えします。
- 当院ではRSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)接種を行っています(事前予約必須)
- 妊婦さんが接種することで生後半年間の赤ちゃんをRSウイルスから守る効果が期待できます
- 対象者:妊娠28週〜36週の妊婦さん
- 費用:定期接種化により対象者は無料
- 予約方法:お電話(0567-25-8122)または受付窓口にてご予約ください
2歳までに「ほぼ100%」が感染するRSウイルスとは?
RSウイルスとは、生後1ヶ月までに50%以上、2歳までにほぼ100%の乳幼児が少なくとも一度は感染すると言われている呼吸器感染症の原因ウイルスです。

なぜ「RSウイルス」が怖いのか? ― 知っておきたい3つの事実
「ただの風邪」と思われがちなRSウイルスですが、実は赤ちゃんにとっては命に関わることもある、非常に注意が必要な感染症です。
① 「健康な赤ちゃん」でも重症化します
最新の調査(※1)では、RSウイルスで入院した5歳未満のお子さんのうち、なんと95%に持病や基礎疾患がありませんでした。
「うちは元気に生まれてくるから大丈夫」とは言い切れないのが、このウイルスの怖さです。5歳までに約10人に1人がRSウイルスが原因で入院が必要になると推定されています。
② 合併症のリスクは「呼吸器」だけではありません
RSウイルスは肺炎や細気管支炎を引き起こすだけでなく、中耳炎、熱性けいれん、さらには脳炎・脳症や心筋炎といった深刻な合併症を引き起こすリスクがあることが報告されています(※1)。
③ 将来の「喘息(ぜんそく)」リスクが高まります
乳幼児期にRSウイルスで入院した経験があるお子さんは、そうでないお子さんに比べて、3歳、7歳、13歳といった成長後も、喘息を発症するリスクが有意に高いというデータがあります(※2)。
赤ちゃんの時の感染が、その後の長い人生の健康にまで影響を及ぼす可能性があるのです。
お母さんから赤ちゃんへ贈る「免疫のプレゼント」RSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)
赤ちゃんが自分でワクチンを打てるようになるのは、まだ先のこと。
そこで、お母さんが妊娠中に接種することで、胎盤を通じて赤ちゃんに抗体をプレゼントするのがRSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)『アブリスボ』です。当院では『アブリスボ』の定期接種を行っています。
妊娠28週〜36週の間にRSウイルス予防ワクチンである『アブリスボ』を1回接種することで、お母さんの体で作られた「守る力(抗体)」が赤ちゃんに移行します。
これにより、最も重症化しやすい生後半年間の赤ちゃんをRSウイルスから守ることが期待できます。
- 対象者:妊娠28週〜36週の妊婦さん
- 仕組み:お母さんが接種することで体内に抗体を作り、胎盤を通じて赤ちゃんにプレゼントします。
- 効果:最も重症化しやすい生後数ヶ月の間、赤ちゃんをRSウイルスから守る効果が期待できます。
- 費用:定期接種化により対象者は無料です
高い予防効果
臨床試験において、生後間もない赤ちゃんを守る非常に高い効果が示されています。(厚生労働省資料より)
| 期間 | RSウイルスによる下気道感染症 (肺炎・気管支炎等) | 重症の下気道感染症 |
|---|---|---|
| 生後3ヶ月まで | 約6割の予防効果 | 約8割の予防効果 |
| 生後6ヶ月まで | 約5割の予防効果 | 約7割の予防効果 |
最も重症化しやすいとされる生後数ヶ月間、赤ちゃんを強力にバックアップしてくれます。
すぎの大人こどもクリニックのRSウイルスワクチン接種体制について
当院は大人の診療(内科)と、お子様の診療(小児科)をひとつのクリニックで行っています。
そのため、妊娠中のお母さんからお子様、ご家族皆さまの健康管理をサポートできる体制を整えています。
妊娠期からの継続的なサポート
妊婦さんへのRSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)の接種を通じて、出産前から母子の健康状態を把握し、産後スムーズに小児科診療へ移行できるよう連携しています。
出生後の定期接種スケジュール管理
お子様が産まれた後の予防接種(ヒブ、小児用肺炎球菌など)についても、妊娠期からの経過を踏まえた一貫したアドバイスとスケジュール管理を行っております。(当クリニックで行っている予防接種の詳細はこちら)
ご家族皆さまの感染症対策
赤ちゃんを感染症から守るためには、周囲のご家族の予防も重要です。内科併設の利点を活かし、ご家族の体調管理や必要なワクチン接種についても、併せてご相談いただけます。
院長からのメッセージ
院長 杉野RSウイルスから赤ちゃんを守ることは、ご家族の平穏な生活を守ることにもつながります。
RSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)について、また産後の予防接種スケジュールについて、不安なことがあればいつでもお気軽にご相談ください。
私たちは、おなかの赤ちゃんが健やかに産まれ、元気に育っていくステップを、お母さんと一緒に歩んでいきたいと願っています。
RSウイルスワクチン接種のご予約方法
RSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)接種は事前予約が必要です。
接種をご希望の方は、お電話または受付窓口にてご予約をお願いいたします。
出典
(※1)Arashiro T et al.: Influenza Other Respir Viruses 18(11): e70045, 2024
(※2)Sigurs N et al.: Am J Respir Crit Care Med 161(5): 1501, 2000 等

